”立夏” 当日(5/5)期間(5/5〜5/19)
立夏は新暦の5月6日頃で、太陽の黄経が45度を通過する日です。暦上の夏は、この日から立秋まで。木々の若葉はすっかり葉を広げ、森や林が清々しい緑に染まります。最も日照時間が長い夏至を前にした時節ですが、陽の明るさは既に夏本番。どんよりとした日の続く雨の季節を後に控えると思うと、晴れ晴れとしたエネルギッシュなこの頃の気候は、なおさら嬉しさを覚え、ことさら心地よく感じられます。太陽から降り注ぐ光は「夏立つ」頃でも、風は仲秋のような爽やかさで、暑からず寒からずの爽快な薫風が花や若葉の香りを乗せて運ぶ暖かな南風が吹きますが、それが少し強く吹くと茂る青葉は「青嵐(あおあらし)」に揉まれます。高気圧の覆う心地よい季節にも、交互に移動性高気圧もやってきて、時には激しい「メイ・ストーム」の嵐が吹き荒れることも。田植えも間近で、田水が入り、カエルの声が聞こえ始め、里の生き物が一気に賑わいをみせてきます。ミミズが地上に這い出る頃で、それらの小動物や昆虫を餌にする野鳥の多くが、この頃、産卵、有雛を盛んに行います。 @季節と自然のガイドブック
カエルはさまざまな点で不思議なほど人間と似ていて尾がなく、後肢が前肢より大きいだけでも他の動物よりもぐっと人間に近いそうです。いわゆる平泳ぎという泳ぎ方が出来るのは、地球上で人間とカエルだけなんだとか。
そんな立夏の季節をスタイリッシュにネクタイとチーフで表現してみてはいかがでしょうか?
◼️候のネクタイとチーフ
◼️候の言葉
田水張る
田植え間近の頃、まだ土が出ている田んぼに、水を流し込んで水田にする作業を田水張ると言います。深く土の耕す田起こしをした後に水を張り、さらに苗を植えやすいように代掻きという水の底の土をかき混ぜる作業をします。これで田植えの用意が整った代田になります。下の写真は奈良の宇陀市へ旅した時の、田水を張った水田。カエルの鳴き声の動画を載せたかった〜
◼️候の行事
「葵祭(あおいまつり)」京都府京都市 下鴨・上賀茂神社
祇園祭、時代祭とともに、京都三大祭の1つで、最も歴史があります。また、三大勅祭(葵祭、石清水祭、春日祭)の一つでもあります。
下鴨・上賀茂両神社の例祭で「賀茂祭」ともいいます。
江戸時代、祭に参加する人の衣冠・牛車や社前にアオイの葉をつけたため「葵祭」と呼ばれたのだそうです。
6世紀の半ばに欽明天皇が両神社に勅使を送って五穀豊穣を祈る祭として始まりました。
行列の美しさは当時から名高く、京都だけでなく近国からも見物人が押しかけたとか。
◼️旬の魚介
「イサキ」
旬の魚介類は、まずは初夏の魚、イサキ。夏に向けて脂がのってきます。刺身・塩焼き、一夜干し、握り等、淡白な味と磯の香が楽しめます。
「金目鯛(キンメダイ)」「浅利(アサリ)」
金目鯛も魚屋さんの店頭で一段と赤く存在感を増しています。大きいものほど脂のりがよくて美味。煮付けや塩焼き、刺身、しゃぶしゃぶ、カルパッチョなど。潮干狩りの季節も到来。あさりもお吸い物や味噌汁、酒蒸しやスパゲッティなどなど。
◼️旬の野菜
「筍(たけのこ)」
たけのこが生える頃です。写真のたけのこは、茶道教室の先生の茶室の露地に生えていたもの、小さくて可愛いたけのこでした。たけのこご飯を炊いてみました。炊いてよし、焼いてよし、蒸してもお刺身でも美味しいですね。
◼️旬の果物
◼️旬の和菓子
「粽(ちまき)」@川端道喜
1536年から明治初年までのおよそ330年間にわたり、道喜家より皇室に献上されてきた「御朝物」。これは応仁の乱の後、御所の財政が窮した折に、初代道喜が朝廷に献じ始めたものといわれています。中心にひと口大の餅を入れ、少量の塩で炊いた小豆を丸めたものは今でいうと野球ボールほ_どの大きさ。毎朝欠かさず、御唐櫃に入れて御所に届けられ、やがて「朝餉の儀」という毎朝の儀式に欠かせぬものへと昇華されました。川端道喜家は、記録上最も古い文献では、1512年の「室町幕府奉行人奉書」に「京餅座」の権利が保証されたものとして登場します。「道喜」とは、初代の居士(在家で僧籍にある者)としての名。利休とともに武野紹_から茶を学んだと伝えられる初代の名が代々の世襲名になりました。現在も、菓子司として、京都で催される重要な茶事を司る存在。宮中で折節に神への捧げ物として重用された伝統は、美しい粽や菓子の趣に表れています。「夏の京都といえばこの和菓子」とすすめる「水仙粽」は、「川端道喜」の名物の一つです。吉野葛に上白糖を加えて練り上げ、笹の葉に包んで蒸したもの。笹の葉を解いて広げてもなおその香りが粽全体を覆います。つるんとした喉越しは本葛ならでは。シンプルなだけに葛や砂糖、笹の質のよさが伝わります。
そのほかにも、杜若の意匠の生菓子は、赤坂塩野製
◼️候の草木花
「つつじ」「杜若(かきつばた)」
桜の木が青葉になる頃、ツツジが一斉に咲き始め、街路樹など道を明るく照らしてくれます。水辺では杜若も凛とした立ち姿で咲きます。杜若と菖蒲、花菖蒲はよく似ていますが、この青紫の杜若が一番すっきりていて、好きです。国宝の尾形光琳の燕子花図屏風も花の時期に合わせて青山の根津美術館に公開されます。杜若と白のツツジは赤坂のニューオータニの日本庭園にて
下の写真は近所の小手鞠とツツジ、そして我が家の床の間の牡丹も、硬かった蕾が先日咲きました。
◼️候の生物
「ほおじろ」
全長16.5cm。全体は赤味のある褐色で、背には黒色の縦斑があります。オスの顔は白と黒の模様で眉斑と頬線は白色で、襟は灰色です。メスは顔に黒色はほとんどなく、なんとなく薄い色に思われてしまいます。地鳴は「チチッ チチッ」と二声をだします。さえずりは木の頂とか電線とかフェンス上とか、高い場所で胸を張った姿勢で行うのが普通です。アジア大陸の中緯度、温帯に分布し、冬にはやや南へ渡ります。日本では屋久島以北に分布し、繁殖しています。平地から山地の草地、農耕地、牧場や林縁などに生息しています。@SUNTORYの愛鳥活動 @Wikipedia
文章一部 @季節と自然のガイドブック @日本の七十二候を楽しむ